疾病、つまり病気等が原因で家出をするケースにはどのようなものがあるのか考えてみたいと思います。
病気と言っても肉体的な疾病もあれば、精神的な疾患を抱えているケースもあるかと思います。 まず肉体的な疾病としては、慢性的な持病や難病を抱え、そうした苦痛から逃れたいという理由で家を出るという場合もあるかと思います。
直接その疾病が原因ではなくても、医療費が生活費等を圧迫し、周囲に迷惑を掛けたくないという心情や生活苦が原因となる場合もあるかと思います。
また、突然のがんの告知により、絶望的になり突発的に家を出るというケースもあると聞きます。
精神的な疾患では、例えばうつ病などの場合は、自殺を前提に失踪するというケースもありますので、精神疾患が原因の家出人探しは特に対応に注意が必要です。
一緒に生活をしている家族の場合には、もともと疾病のことを知っていたり、普段の様子でそれとなくわかりますので、すぐに思い当たるかもしれませんが、精神疾患が原因の場合には、本人が一人で悩んでいることも多く、一緒に生活をしていてもなかなか気づかないということもあります。
それが離れて生活している家族であればなおのこと原因がわからないという場合もあるでしょう。
いずれにしましても、疾病が原因の失踪の場合には命に関わることが多いので、特異家出人として警察も積極的に捜索してくれる場合もありますので、すぐに警察に相談し協力を仰ぐようにした方がいいでしょう。
また最近では、高齢者の認知症(痴ほう症)が原因の家出、失踪というものが増加傾向にあるそうです。
認知症が原因の場合、周囲がいくら気をつけてはいても、また本人には自覚が無くても、一人で徘徊し家に戻れなくなってしまったというケースが多いようです。
ご近所の顔見知りの方が見つけて連絡をくれれば幸いですが、中には警察が見つけて保護してくれている場合もあります。
従って、認知症の高齢者の家出の場合もすぐに警察に届出て、保護されていないか確認した方がいいかと思います。
なお、厚生労働省のホームページ上で、各都道府県別に保護されている身元不明の認知症等の高齢者の情報を公開していますので、こうしたサイトで確認してみるのもいいかと思います。