家出人が保険証を持って出て行っている場合、なおかつ、もともと持病があるというような場合には、居住先でも病院などの医療機関へ通院している可能性も高いと予想できます。
例えば、持病で定期的に通院する必要性があるという場合や常に飲み続けなけなければ健康を維持できない薬があるといった場合には、やはり家出先の居住地域でもどこかの医療機関に通院し、薬を処方してもらっていることも考えられます。
特に、うつ病などが家出の原因の場合にも、抗うつ薬などは欠かせませんので、同じく通院している可能性が高いと思われます。
もしそうした持病があれば、ある程度、探す側の家族も普段から把握しているでしょうから、地域内の総合病院や専門医院などを一通り探してみた方がいいかと思います。
もし、そうした医療機関に通院歴があるという確認がとれれば、次回、本人が通院する日時に張り込んで接触するということもできます。
ただし、医療機関もそうした通院歴などは個人情報として簡単には教えてくれないと思われますので、家族であるということを証明できるものを示しながら事情を話し、できるかぎり行方探しに協力してくれるよう頼む必要があるかと思います。
また、医療機関に通院するほどではないけれども、普段から特定の市販薬を飲んでいることがわかっているという場合には、地域の薬局に聞き込みを行うのもいいかと思います。
家出人が普段飲んでいた薬の種類や銘柄などが特定できている場合には、特に有効かと思います。
その他、腰痛や肩こりなどで整体院などに通っていた場合には、居住先でも通っている可能性がありますので、地域内の整体院、指圧・マッサージ店なども探してみましょう。
なお、家出前に長年かかりつけの医療機関があった場合、家出でその地域を離れた後も、やはり自分の病気についてよく知ってくれているから、またその病院の先生を長年信頼しているからということで、そのかかりつけの病院にわざわざ通院のために戻ってくるという可能性もあります。
従って、そうしたケースに備えて、家出人探しの初期の段階で、まずはその地元のかかりつけだった病院にも聞き込みを行い、その後本人が通院していないかどうか、もし次回来院した場合には、連絡をしてくれるよう頼んでおいた方がいいかもしれません。