家出人が車を所有していて、車を置いて行っている場合は、部屋だけにとどまらず車の中も手がかりがないかどうか探してみましょう。
ダッシュボードの中のもの、雑誌類なども間に何かメモ書き等入っていないかどうか、マットの下、座席の背もたれと座面との間、トランクの中の荷物など、あらゆる箇所を隅々まで探します。
また、反対に車に乗って家出をするという場合もあります。
その場合でも後々の家出人探しにおいて、さまざまな情報が得られることがあります。
ここでは、車に関連すするもので、手がかりが得られそうなポイントについて考えてみたいと思います。
登録状況
車を所有しているのであれば、車検登録をしているはずです。
家出人が自家用車に乗って出て行っている場合、すぐに登録事項を確認しても意味はありませんが、家出が長期になりどこかに落ち着いた後、住所等の登録事項を変更する可能性もあります。
可能性としては低いですが、登録事項を確認すること自体は費用も手間もそれほどかかりませんので、住民票と同様に定期的に取得して確認しておくのもいいかと思います。
また、家出先で金銭に困り車を売却することも考えられ、もし名義変更が行われていた場合も確認することができ、行方探しの重要な手がかりになります。
車の登録内容は、各地域の陸運支局、自動車検査登録事務所等に出向き、「登録事項等証明書」を請求すれば確認できます。
以前は、車のナンバーだけで請求することができましたが、現在ではナンバーの他に車体番号が必要になっていますので、注意しましょう。
車体番号は車検証に記載されており、車検証の控え等が家に残っていればそれを使用します。
カーナビ
現在ではカーナビは、どの車にもほぼ標準装備されていますし、少し古い車でもカーナビを付けている車も多いことと思います。
もし付いているのであれば、カーナビの履歴も確認しておいた方がいいでしょう。
もちろん、履歴を消去することもできますので、用心深い家出人の場合にはすでに削除してしまっているということもあるかと思います。
しかし、もし削除されていないようでしたら、履歴を検索することで家出前に立ち寄った場所などがわかり、家出後の生活に関係のある場所に下見に行っているということもありますので、行方探しにおいて有力な手掛かりになります。
ガソリンカード
車で出た家出人が信販会社と提携しているガソリンカードを持って出ている場合、その利用状況から利用地域や給油頻度がわかる場合があります。
利用地域がわかれば、足取りがわかりますし、ある地域に集中していれば定住先の特定にもつながります。
レンタカー
車が残っていても、移動でレンタカーを利用している場合もあります。
まずは自宅周辺のレンタカー会社に、本人の利用が無かったかどうかを確認してみるのもいいかもしれません。
もし利用していれば、その時の様子、おおよその向かった方面、乗り捨てした営業所等の情報が得られるかもしれません。
また、メンバーズカードなどから、日ごろ利用頻度の高いレンタカー会社が把握できていれば、そのレンタカー会社に絞って聞き込みを行うということもできるかと思います。
Nシステム
ご存知の方も多いかと思いますが、通称Nシステム、自動車ナンバー自動読取装置とは、高速道路や主要道路等に警察が設置しているもので、装置を通過した全車両のナンバー等の情報を撮影、記録しており、おもに犯罪捜査などに活用されています。
警察の管轄ですので、もちろん一般の人間がその情報を得ることはできませんが、車で行方不明になった人物の捜索にも利用されています。
警察に対し行方不明者届をし、その際に家出人の乗っている車両ナンバーを伝えていれば、もしこのNシステムに対象車両が引っかかった際には届出人に通知してくれることもありますので、家出人探しにおいて有力な手掛かりになります。
なので、まず車に乗って家出した場合には、警察に届出るとともに、もし通知が無くてもこちらから積極的に提供を要請してみましょう。
以上のように、車関連も家出人探しにおいて、さまざまな手がかりが得られる場合もありますので、家の中だけではなく車のチェックも忘れずに行いましょう。
また、車をどこかで乗り捨てた場合でも、放置車両として警察に通報されれば、家族に連絡が来る場合もあるなど、車関連は警察の業務との関係も深いことから、行方不明者届も行っておくといいかと思います。