当サイト、押さえておきたい家出の原因でも見てきたとおり、一口に家出といってもさまざまな原因があるということがわかります。
そして家出人探しが、まず原因または動機を把握することが重要で、動機を把握することがその後の足取りを探していく上でも重要だということを取り上げました。
では、具体的にどうやって動機や足取りを調べていけばよいのか?ということを少し考えてみたいと思います。
家出や失踪時の状況から、誘拐や犯罪、事故をうかがわせるようなケース、遺書などがあり自殺目的である可能性が高い場合、また、高齢者で認知症による徘徊の末、行方不明になったようなケースなど、いわゆる特異行方不明者に該当するようなケースでは、原因はほぼ明らかで、特に原因を調べる必要もないかもしれません。
また、普段から親子間、夫婦間など家庭内で不和があることが認識されていれば、ある程度動機というもの思い当たるかと思います。
しかし、そうしたケース以外で、ある日突然いなくなってしまったというような場合、また、本人が人知れず思いつめていたというような場合の家出人探しでは、動機を調べる必要性が出てきます。
どうしてもあれが原因だろうか?これが原因だろうか?と思い巡らすだけになってしまいますが、家出人が残していった物や状況などから具体的に分析していく必要があります。
例えば、以下のようなものがヒントになるかもしれません。
こうしたものを調べていく過程で、家出の目的地や足取りなども掴める場合もありますので、家出人探しをする上で非常に大事な作業といえます。
気が付いた点はメモを取ったり、手がかりになりそうな物は袋などに集めておくといいでしょう。
また、こうした物的な手がかり以外にも、家を出て行った際の状況や時間帯なども動機や足取りをある程度推測する材料になります。
例えば、朝早くに出て行った場合など、ある程度計画性があり、目的地もはっきり決まっているのではないかということ、その目的地にたどり着くまでの時間を考慮して朝早く出たのであれば、目的地も遠方なのではないかという予想もでき、探す際も近隣だけではなく遠方も視野に入れなければなりません。
日中に出て行った場合はどうでしょうか?
事件や事故などに巻き込まれたという場合を除き、例えば、成人が仕事帰りなど外出先でいなくなったというようなケースでは、なにか突発的な動機が考えられ、自殺目的ということも考慮しなければならないでしょう。
また、深夜の場合は、昔から夜逃げという言葉もあるように、何か出ていくところを周囲に見られてはまずい動機、例えば借金問題などではないだろうかという推測もできるかと思います。
もちろん、これらはあくまで推測の域は出ませんので、物的な手がかりや聞き取りなどとともに動機や足取りなどを調べていくことは言うまでもないかと思います。